ETC2.0のメリットとは?

ETC2.0とは?


ETCによる料金収受システムが全国の高速道路で利用できるようになって数年が経ちますが、2014年から正式に「ETC2.0」と呼ばれる次世代システムとして名称が変更されました。
料金収受だけでなく、双方向高速データ通信を利用した交通情報等を受信することが出来ます。

既にETC車載器を持っている人は?


従来からあるETC車載機を持っている人は、ETC2.0独自機能を利用するためには、買い直す必要があります。
また、ETCからETC2.0への過渡期に販売されていた「ETC/DSRC車載機」と呼ばれるものを持っている人は、カーディーラー、カーショップで「再セットアップ」と呼ばれる申請手続きと設定変更をすることでETC2.0車載機としてそのまま(買い直しすることなく)利用ができます。

現金払いと比較した場合のETC/ETC2.0のメリット

1)一部区間を利用する場合はETC/ETC2.0がオトク!

首都高や阪神高速などに乗り、現金で料金を支払う場合は、首都高の路線全区間分の一律料金を支払うことになります。
これは一部区間の短距離利用する場合でも、一律料金を支払う必要があり、首都高の場合は1回1300円も支払わなくてはなりません。
これをETCもしくはETC2.0による電子決済に切り替えることで、利用区間の距離に応じた料金でETCを通じて料金が徴収される仕組みです。
例>平和島から目黒まで利用する場合
ETC/ETC2.0: 630円、現金: 1,300円

2)スマートICから乗り降りができる

ETC/ETC2.0車載機が付いた車であれば、SA/PAに設けられたスマートICを利用して高速道路に乗り降りができます。
スマートICの近くに住んでいる人にとっては特に便利であると思います。

3)各種割引があります


平日朝夕割引
平日 朝 6~9時、夕 17~20時に特定区間を5回以上利用
休日割引
土日祝日に特定路線を利用した場合
深夜割引
特定の区間を0~4時に利用した場合

ETC2.0のメリット(ETCとの比較)

 

1)圏央道と新湘南バイパスを割引料金で利用できる。

東京を取り巻く神奈川、埼玉、千葉を環状に走る「圏央道」。
この圏央道の一部区間で、ETCで走行した場合に比較して、おおよそ2割程度の料金割引が適用されます。
※このサービスは、まだ全国展開されておらず、圏央道と新湘南バイパスだけ!
果たして今後、全国に展開されるのでしょうか?

2)特定のICで一時退出しても連続走行と同じ料金

全国にある道の駅の内、「玉村宿」「もっくる新城」「ソレーネ周南」の3カ所をSAに見立て、それぞれ最寄にある「関越道:高崎玉村SIC」「新東名:新城IC」「山陽道:徳山西IC」から一時的に高速道路から退出して戻っても、連続走行したのと同じ料金が適用されます。(オトクです)
ただし、各道の駅の入り口にある路側機の下を通過する必要があります。(これが無いと、普通にそのICで降りて、また乗った場合の料金となります。)
※2018年4月現在、新たに17のICと道の駅がこの社会実験をスタートし、全国で20のICで一時退出が可能となりました。

今後のETC2.0車載機で利用できるようになるかもしれない?サービスは?

1)渋滞を回避したルートを通ると割引


たとえば、ある高速の最短ルートがひどい渋滞になってしまったとき、遠回りの迂回する高速道路ルートを選択すると料金割引が受けられるというものです。
まだまだ、そうなるかも?といった段階で社会実験などもされていません。

2)ETC2.0車載機を使った料金決済

駐車場の料金決済や、フェリー乗車時の料金決済や乗り降り管理、ドライブスルーで何か買う時の決済等、そういったサービスを想定しているそうです。
こちらもまだ実施するかどうかは未定です。

ETC/DSRC車載機を持っている人は?

ETCからETC2.0への移行機にこの車載機を入手した方は、本体などに「ETC/DSRC対応」などと書いてあると思います。この場合は、ディーラーやカーショップで「再セットアップ」といわれる申請手続きをすることで、ETC2.0車載機としてそのサービスを受けることができます。(有料)

そもそもETCとETC2.0で何が違うのか?

1)ETC2.0の方が車載機の値段が高い

一般に、従来のETC車載機の方が価格が安いです。
取付け料はほぼ同じはずですから、メリットを考えて取付けをしたらよいと思います。

2)ETC2.0では高速、大容量の双方向通信が可能

渋滞情報、安全運転支援、災害時支援情報の受信。
音声付の情報(実際はテキストでもらって音声合成で発話する)も受信できます。

3)ETC2.0では、アップリンクが必要!

ETC2.0としてのサービスを受けるためには、アップリンクと呼ばれるデータ送信機能によって、車の走行履歴情報を路側機に送信する必要があります。
アップリンクした走行履歴は、個人が特定されない状態で警察庁のサーバーに保存される模様です。いまだプローブ情報を利用した渋滞情報などが、国から提供されていませんので、プローブの利用方法や個人情報の問題などいろいろと都合の悪いことがあるのかも知れません。
とはいえ、自分の車の履歴情報がアップロードされているということは、最低限認識しておくべきと思います。

ETC車載機の種類は?

1)ETC2.0車載機<GPS付単体発話型>

GPSが車載機についているため、ナビと連携しなくてもETC2.0サービスが受けられます。
交通情報は音声によるもののみとなります。
Ex> Panasonic CY-ET2600GD
Ex>> Denso DIU-A050 スマートフォンとBluetoothで連携して交通情報をスマホに表示します
こちら、ETC2.0車載機として動作するためにはアップリンク機能が必要なわけですが
アンテナにはGPSが内蔵されていません。よって、専用アプリからスマホで取得した
GPSによる位置情報をアップリンクする仕組みのようです。
※取説などにも詳しい記載がなく、こちらは口コミによる情報です。

2) ETC2.0車載器<カーナビ連動型>

カーナビと接続して利用するタイプです。
カーナビ画面に料金情報や、交通情報が表示されます。
カーナビをすでにお持ちの場合は、そのカーナビに対応したものを選択する必要があります。

3) (従来型)ETC車載機

従来のETC車載機です。
対応有料道路での料金徴収機能のみを提供します。
交通情報などは利用できません。
 

まとめ

 
ETC2.0及び従来型のETCのメリットについてまとめてみました。

こうしてみますと、ETCやETC2.0の自動決済システムを利用することで、現金よりも割引料金が適用される機会が多くあり、オトクであることがわかります。
そして新しいシステムであるETC2.0は、ETCに比べると本体価格が高く、割引区間も県央道と新湘南バイパスだけであり歴然とした差がまだまた小さいようです。(関東圏以外の人には恩恵がありません)
すでにETC車載機を持っている人→当面、買い替えの必要なし。
すでにETC車載機を持っている人で圏央道や新湘南バイパスをよく使う人→買い替えた方がオトク
まだETC/ETC2.0車載機を持っていない人(圏央道や新湘南バイパスを使う)→ETC2.0を買った方が長い目で見てもオトクです。
まだETC/ETC2.0車載機を持っていない人(圏央道や新湘南バイパスを使わない)「ここ1~2年はサービスに大差なし?
予算があればETC2.0を付けておく。予算に余裕がなければETCでも十分。」→と、以前筆者は思っていました。ここのところ、一時退出の対応ICが増えており、EV時代には充電のためにもこのサービスが使えた方が有利です。ETC2.0車載器をオススメします。
今後のさらなるETC2.0サービスの機能向上、サービスの拡大に期待します。
 
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