FPが教える
お得な車購入術

~残価設定ローンのからくりとは!?~

皆さん、残価設定ローンってご存知ですか?
最近新車ディーラーさんが一押ししている新しい車の買い方ですよね。
 
そこで、
残価設定ローンが本当にお得なのか?
通常ローンとどちらがお得なのか?
検証してみたいと思います。
 
まず、残価設定ローンがどういうものかディーラーに電話して確認しました。
 
そこで分かったこと

  • 残価は買取を保証する金額ではない
  • 残価の再ローン金利は4.5%(地域によって差があります)
  • トータルのローン期間は最長7年

 
残価の設定はある程度の範囲内で自由に出来ますが、
毎月の支払いを少なくする為に残価をあまり高く設定しすぎると、
ローン終了時の車の市場価格と買取価格の差が開き、
買取価格が残価よりも大幅に安くなってしまう可能性があるという事です。
 
例えば、極端ですが
300万円の車を残価設定ローンで購入し残価を290万円で設定した場合
3年で10万円を支払えばよいので
月に約3千円を支払うだけで3年間乗れますが、
ローン終了時の残価は290万円になりますので、
その時の買取価格が200万円だとしたら、
90万円の差額を払わないと売却できない訳です。
 
さらに再ローンをする場合も、
290万円を4年で支払う事になるので
月の支払いは3千円から6万円に跳ね上がります。
最初のローンの支払額を少なくするという事は、
後の支払額を大きくする事と同義だと覚えておいて下さい。
 
残価設定ローンにすることで総支払額が少なくなるわけではありません。
 
 
残価設定ローンの金利、
一見安い様に見えますが、実は違います
図の様に、据え置き部分にも金利が掛かっていますので注意が必要です。

 

 
より実際の価格でシミュレーションしてみましょう。
例えば400万円のローン支払いの場合
 
【通常ローン】
金利:1.700%

借入期間:10年 (120回払)

返済総額:4,352,393円

支払利息総額:352,393円
月額返済額:36,270円
 
 
【残価設定ローン】
残価:200万円(据置期間3年)
金利:残価設定期間1.900% 再ローン時4.500%

借入期間:7年 (84回払)
返済総額:4,362,183円

金利:残価設定ローン173,068円 再ローン189,115円

支払利息総額:362,183円
月額返済額:60,363円 再ローン時 45,606円
 
 
シミュレーション結果
【支払利息総額】 
10年通常ローン:352,393円
7年残価設定ローン(3年後残価200万円):362,183円
 
【月額返済額】
10年通常ローン:36,270円
7年残価設定ローン(3年後残価200万円):60,363円 再ローン時 45,606円
 
となり、
10年通常ローンの方が支払い期間が長いにも関わらず、
支払利息総額・月額返済額共に安いと言うことが分かりました。
 
 
また、同じ支払い年数で比較した場合は、
金利:2.500%

借入期間:7年 (84回払)

返済総額:4,364,320円

支払利息総額:364,320円
 
となり、
1.9%(3年後残価200万円再ローン時4.5%)の残価設定ローンは、
大体2.5%の通常ローンと同じ支払総額になりました。
 
つまり、この場合2.5%以下の通常ローンなら、
1.9%の残価設定ローンよりも支払総額は安くなります。
 
 
 
もしもっと残価を高めに設定した場合はどうなるのかと言うと・・・
 
【1.9%残価設定ローン】
ローン金額:400万円
残価:200万円(据置期間3年)
借入期間:7年 (84回払)
返済総額:4,483,340円
支払利息:残価設定ローン199,625円 再ローン283,679円
支払利息総額:483,340円
月額返済額:34,275円 再ローン時 68,410円
 
となり、
最初の3年間の支払月額や安くなりましたが、
再ローン時の支払額はガクンと上がり、さらに支払金利総額も増えました。
 
これらのシミュレーションから、
残価を高く設定することで
最初の据え置き期間の支払額を低く抑えることは出来ますが、
それは後に支払いを先延ばしにしているだけで
支払総額が安くなるわけではないと言うことが分かります。
 
そして、通常ローンとの比較は、下記の計算結果を見れば分かる通り
 
【3.3%通常ローンシミュレーション】
借入金額:400万円

金利:3.300%

借入期間:7年 (84回払)

返済総額:4,485,207円

支払利息総額:485,207円
 
3.3%通常ローンとほぼ同等の支払い金利となります。
 
つまり、
残価を高く設定すればするほど、
支払総額が増えていく事がお分かり頂けると思います。
 
 
また、
もしローンの途中で車を売りたいという時も、
通常ローン、残価設定ローン共に残債一括清算が可能です。
 
ただ、前にもご説明した通り、
残価設定ローンの据置期間終了時の設定金額は、
あくまで自分が据え置きたい金額であって、
実際の買取金額ではありません。
 
ですので、
買取金額は通常ローン同様、売る時の市場価格となります。
 
※買取額を保証してもらえる場合でも、売るタイミングの想定市場価格を算出して設定しますので、通常の売却より得をする事は非常に稀です。
 
 
まとめ

  1. 残価設定のメリットは据置期間の支払額を低く抑えられる
  2. 残価設定ローンで再ローンをして車両代金を全額支払う場合、再ローンの金利が高いため総支払額は通常の長期ローンの方が安い
  3. 残価設定ローンで据置期間の毎月の支払い額を安く抑えることはできるが、それは支払いを後伸ばしにしているだけ
  4. 通常ローンも支払い途中で一括返済が可能
  5. 残価設定ローンの据え置き終了時の車両価格の算出基準は通常ローンと基本的に同じ
  6. ディーラーの残価設定ローンは最長7年※2018年4月時点

 
残価設定ローンのことで、もしご質問等あれば
このLINEにご返信ください。